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マイセン磁器の300年展

美術

マイセン磁器の300年展ポスターサントリー美術館で開催中の「マイセン磁器の300年 壮大なる創造と進化」展を見てきました。

ザクセンの「アウグスト強王」の命令で磁器製作が始まった18世紀から順に、時代を追ってマイセン磁器が展示されていました。初期は中国磁器の模倣のような東洋風の絵柄か、無骨で地味ーな器が多かったのが、時代が進むにつれ浮き彫りが施されたり絵柄が細かく色が派手になったりと、技術が発達していくのがよく分かりました。中でも、磁器の表面に小花をいくつも貼り付けて装飾したティーポットは圧巻でした。

構成はこんな感じ。

第1章 西洋磁器の創成期
第2章 王の夢、貴族の雅
第3章 市民階級の台頭と万国博覧会
第4章 モダニズムの時代 アール・ヌーヴォーアール・デコ

初期は「セルビィス」という組食器(英字表記はServiceだった)が多かったのが印象的です。やはり王侯貴族の食卓を飾るために作られ、マイセン磁器を所有することがステータスみたいな時代だったんだろうなと思いました。熊の姿をしたカップなど変わった作品もあったのですが、来客時に出した歓迎杯と説明されていたことから、余興としておもてなしに使われていた様子が伺えます。でもちょっと悪趣味…しかも熊には見えなくて、他のお客さんが「どう見ても犬よね!」と言っていました。

一緒に見に行った母によると、「白い磁器は初期は乳白色なんだけど、後の時代になると土の性質が変わるのか、もっと白くなるのよね。絵柄はだんだん派手になっていくけど、時代が進むとまたシンプルな白い磁器に戻っていくの。人間の趣味というか歴史って繰り返すのね。面白いわねえ」とのこと。その解説通り、確かに最後の方には白地に赤いシンプルな絵柄の食器や、白い無地の壺が展示されていました。

個人的には、ゴテゴテした装飾(スノーボール)よりも、白地に青い絵柄(ブルー・オニオン)や白磁のようなシンプルなデザインのほうが好みですが、金銀の食器しかなかった時代の西洋人が「柿右衛門」などを見たら、そりゃあもう憧れただろうし、どんどん派手になっていったのも分かる気がします。

開催は3月6日までなので、ご興味ある方はお早めに。